にっきもどき。

ちんぽから社会問題まで広く扱いますが日記らしい日記はひとつもないらしいです。現場からは以上です。

てきとうなつくりばなし

菜の花が咲き誇る場所で

春は花の季節だ。寒い冬の終わりを告げるように、春は暖かい風と色彩豊かな花々と共にやってくる。 ピカピカのランドセルを背負う小学生、少し大きめの学ランを着た学生、スーツが馴染んでない新社会人、春風は心地よく人と人の間をすり抜けていく。彼らの素…

俺とチューハイピラミッドと田島さんのお母さん

終電で地元の駅にたどり着き、コンビニでお茶と酎ハイとあたりめを買った。 家までの道中、ハチャメチャに吐いてる大学生を発見した。いったいどういう呑み方をしたらこうなるんだろうととても冷めた目で見てしまうが、自分にも覚えがあるのでけしてバカには…

くまのプーさんがいい。

「俺プーさんになるんだよ」 大阪へ向かう車の中、同乗している友達が突然言い出した。気が触れたかと思ったがどうやら職場のクリスマスパーティーでそういう催しがあるらしい。 「ちょっと練習しないといけないんだよなぁ…」 そういっておもむろにプーさん…

バレットとザンギエフ

夜風が冷える季節になった。しみじみと思わせるのは、今年の夏が長かったせいだ。いや、むしろもう毎年のように夏が長い。全然終わらない。大阪の夏はとにかくじめじめして暑い。茹だるような暑さは9月を通り越して10月前半まで続いた。 やっと秋か。と思え…

地獄に蜂蜜

世の中には2種類の人間がいる。 それは他人との距離感がわかる人間とわからない人間だ。 例えば駅やショッピングセンターで小便がしたくなるとする。トイレに行けば、だいたい小便器が3つか4つくらいあって、これが3つだった場合は、真ん中を避ける。4つだっ…

おっさんたちの根城

平日の図書館は比較的静かだ。 図書館は数人の中年と年寄りで構成されている。 中年男性はそれぞれのテリトリーを守るように疎らに座っている。 もちろん俺もその中の一員だ。 新聞を読むもの、日当たりの良い場所で居眠りをするもの、いくつかの本を持って…

鳥人と老人の竿

「老人の竿が!老人の竿が流されていくーーー!」 TVのナレーションの声が、リビングに響き渡った。 高校2年の夏休みも半ば頃、僕は友達の鉄男の家に日々足繁く通っていた。 この夏は特にひどい猛暑で、日中は茹だるような暑さが続き、夜になってもその興奮…

てきとうなつくりばなし~イモ科イモ属~

「おあとがよろしいようで。」 落語が終わり、演者が席を立つ前の挨拶として使われるこの言葉が好きだ。 別に熱心に寄席に通ってるわけでもないし、なんなら「時そば」とか「芝浜」とか有名なものしか知らないけれど、なんとなくこれを言えばオチがついたよ…